Believing in Myself

苦手だった英語を克服し、アメリカで働く2児の母のブログ

アメリカに住み続けるという決断

それにしても、無謀な決断であった。

 

フランスからアメリカに来て3年半が経ったころだった。

 

”日本に転勤だって。” 

帰宅したダンナ、不服そうだ。

”はぁ?冗談でしょ”

突然のことで、事態が把握しきれていない私。

”困ったな。” とダンナ。

 

そうなのだ。困るのだ。

だって、アメリカ生活、長くなると思い、家を買っちゃったのだ。

家賃を払い続けるより、持ち家のほうがいろいろお得だし、楽しめると踏んでいた。

日本では逆立ちしても住めない庭付きの大きな家に、アメリカでは住めるのだ。

緑の芝生がキラキラしている、いかにもアメリカって感じの家にだ。

まだ3年ちょっとしか住んでない。

 

子供だって日本語の読み書きが出来ない。

長男は6歳、長女は2歳で日本を離れ、フランスに3年住んだ。

長男はフランスではアメリカベースのインターナショナルスクールに行っていたし、

長女も5歳からアメリカで、兄妹同士の会話は英語だ。

本の学校なんて今さら無理だ。

 

大きな犬もいる。

サンディ。とてもかわいいラブラドゥードルという犬種。

(ラブラドールとプードルのミックス)

 

いや、どう考えても無理でしょ。

だって、第一わたしが帰りたくない。

 

困った。

何か方法はないか。

家族でアメリカに住み続ける方法。

 

不思議なことに、わたしの中に日本へ帰る、という選択肢がなかったのだ。

普通、ご主人の転勤で海外に居て、帰国命令が出たら、家族で帰国するだろう。

だが、わたしの中には、わたしと子供はアメリカに住み続けるのだ、

という考えしかなかったのだ。

 

”わたし、子供と残る。”

主人にそう言ったら、主人は驚かなかった。

知っていたのだ。

”ビザはどうするの?”

 

ご存知の通り、ワーキングビザ等がなければアメリカに住む続けることは出来ない。

これまでは、主人の配偶者ということでビザが下りていたのだ。

その主人が日本に帰ってしまったらビザはなくなるのだ。

子供たちも同様だ。

さて、どうする。。。。

 

考えた挙句、出した結論は、わたしが大学生に戻る、というもの。

学生ビザを取得すればアメリカに住み続けることができるのだ。

子供たちはその被扶養者として滞在できる。

 

でも、どうやって?何を勉強する?

学生ビザを取得するには、フルタイムの大学生になる必要がある。

フルタイムということは、一日の大半を学校で過ごすのだ。

みっちり履修が条件で下りるビザだ。

 

アラフォーのおばさんが、大学生に戻るのだ。

 

うーん、何を勉強するか。

むかーしカナダの大学を卒業した時の専攻は経済だった。

げっ。まさかもうそんなの死んでもイヤだ。。

 

あまり勉強しなくてもよくて、楽しくて、趣味と実益を兼ねてる科目って?

 

あった!コレだ!!

カリナリースタディ。調理学。シェフを養成するコースだ。

食べるのも料理するのも大好きだ。コレだ。コレしかない。

 

地元のコミュニティカレッジのカリナリースタディを取ることに決めた私に

ダンナは反対もしなかった。

”とりあえず日本に帰って、できるだけ早く戻って来るよ。”

とダンナは日本へ帰って行った。

 

子供もアメリカに居たかったので、パパと離れるのは辛いけど、

しょっちゅう帰ってくる、という約束で、パパの留守中、3人で協力して頑張る、

と決めたのだ。

 

息子12歳、娘8歳の時のことであった。